坂東市の塾講師のノート

坂東市の小さな塾の講師をしています。メモ代わりに気づいたこと、気になったことを書いています。

2024年共通テスト数学Ⅱ・Bを解いてみた!

共通テスト数学Ⅱ・Bを解いてみた。選択問題は4⃣数列と5⃣ベクトルを解いた。3⃣確率分布と統計的な推測は解いていない。

 

 

感想

 

計算量が大幅減少。計算よりも、各単元についての理解の深さ、論理的思考力が試される問題だった。

 

 

1⃣

〔1〕指数関数・対数関数の問題。最後に領域の問題も。スムーズにいきたい問題。

 

〔2〕式と証明の問題。剰余の定理が中心。剰余の定理の定番問題が解けるだけでは太刀打ちできない。剰余の定理を含めた整式の除法まわりの理解が求められる。

 

2⃣

微分積分

 

例年、共通テストの微分積分の問題はほかに比べ解きやすいのだが、今年は違った。

 

計算はほとんどしないで済む。だが、微分積分の関係についての理解、与えられた条件からグラフの概形を描ける力が問われる。私は差がつく問題だったと思う。

 

 

4⃣

数列

 

漸化式が中心。最後に数学的帰納法と論理。

 

全体に問題は基本的。

 

ただし、最後の一問、(3)の(ⅳ)は迷った受験生は多いと思う。この問題はそれまでの問題を誘導として活かすのが難しい。共通テストで解きづらいのはやはりこのパターンだ。

 

 

5⃣

空間ベクトル

 

やさしい。今年の数学Ⅱ・Bの問題で一番やさしかったと思う。

 

 

 

 

定番問題を解けるだけでは、高得点をとらしてくれない。各単元、それぞれについての一歩踏み込んだ理解があるかないかで点数が大きく変わてくる問題。数学が得意な受験生とそうでない受験生で差がつく問題と言える。

 

 

定番問題を解けるだけの受験生というのは、だいたいがどうしてその解き方が可能なのかを考えていない。最上流の定義から定理への流れを考えてないのはもちろん、定理から定番問題の解法への流れも考えていない。最下流の定番問題を解くところだけを覚えてそれに数字に当てはめる。そんな”作業”をしているだけになっている。

 

 

そうした受験生には高得点をとらせないという意思をはっきりと感じさせる問題だった。

 

 

少しでも上流へさかのぼって各単元を理解する姿勢が求められていると思う。ま、それが数学の勉強の当たり前なのだけど。

 

 

 

 

 

私は数列の最後の問題ができませんでした。(3)の(ⅳ)。理由は4⃣のところで書いたことそのままです。