数学:受験生はYouTube鈴木貫太郎チャンネルを利用せよ!

鈴木貫太郎と聞くと日本を終戦に導いた元総理大臣鈴木貫太郎を思い浮かべてしまうのではないか。ここで紹介する鈴木貫太郎はその鈴木貫太郎ではない。

YouTuber鈴木貫太郎だ。

 

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鈴木貫太郎さんの鈴木貫太郎チャンネルは、大学入試の数学の過去問を紹介、解説するチャンネルだ。

 

問題の分野

紹介される問題の分野はランダム。数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B・Cのどの問題が紹介されるかは見てみないとわからない。印象として整数問題の割合が多い気がする。鈴木さんの好みなのだろうか。私は整数問題は好きなので、今後もこの傾向が続いて欲しいと密かに思っている。

それと、数学Ⅲの微分積分の問題の割合が、その重要性に比して少ないようにも思える。数学Ⅲの微分積分は理系数学の肝だ。理系数学受験者がおそらく最もエネルギーを注いで勉強する分野だろう。鈴木さんはそうしたことを見越して勉強が手薄になりがちな微分積分以外の分野の問題を重点的に紹介し、受験生のサポートをしたいと考えているのではないかと推測する。もちろんこれも単に鈴木さんの好みの問題なのかもしれない。

 

問題のレベル

問題のレベルは標準以上。上は東大をはじめとする難関大の問題までカバーする。鈴木さんが紹介する問題の8割以上解けていれば、受験生はどの大学でも合格するだろう。

注意点を一つ。鈴木さんが「超簡単」「基本問題」として紹介する問題もある。本当に簡単な場合もあるが、そうでない場合もある。少なくとも私は、全然簡単じゃない!と思いながら解いたことが何度もある。鈴木さんが簡単と言っているからといって、それができなくても落ち込むことはない。

 
大学入試問題以外の問題も

大学入試問題に限らず、鈴木さん自作の問題、数学オリンピックの問題等も扱われる。もしかすると、大学入試問題だけをやるのに鈴木さんが飽きてきたのかもしれない。ともあれ、私自身ここ数年は、数学というとほぼイコールで受験数学の問題を解くことになってしまっているため、入試問題とは一味違った問題に触れる機会をいただけるのはありがたい。

 

対象

問題の分野がランダムなので、ある程度既習部分が増えてこないと知らない話ばかりになってしまう。ある程度範囲のカバーが済んだ受験生が対象。理系に限らず、文系数学受験者でも役に立つ。

河合、駿台などどの模試でもよいが偏差値55以下の受験生にとってはしんどいか。ただ解説を耳に入れるだけになってしまうだろう。

 

更新頻度

毎日更新。毎朝6時半に更新される。また朝の定期更新に加え、不定期に更新されることもある。

→現在は毎日更新はされていない。不定期更新になっている。

 

スタイル

鈴木さんがホワイトボードの前に立ち、問題を解説しながら解いていく。特徴は、定理や公式、お決まりの解法などをただ当てはめようとするのではなく、それらが成立する理由(≒証明)も示しながら解説をすることだ。解説を聞いていると、一歩踏み込んだ理解を手に入れられる。そうした理解があるかないかで難問を解けるか解けないかの違いが出てくると思う。

それと編集をしないのも特徴といえば特徴か。他の勉強動画で編集されていないのはなかなかないのではないか。まあ、これは些末なことだ。

 

鈴木さんの特徴がよく出ている動画

鈴木さんの特徴がよくわかる動画を一つ紹介したい。私のお気に入りの動画でもある。

 


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漸化式の問題の解説動画だ。鈴木さんは、”等比数列への帰着”という漸化式を解くための原則だけを頼りに、問題を解き進める。

この問題自体は典型問題であり、難しいわけではない。だが、おそらくここで鈴木さんが解いているように解いた(解ける)人はなかなかいないのではないか。

鈴木さんの真骨頂はここにあると言える動画だと思う。

 

鈴木貫太郎チャンネルと私

私はこのチャンネルの存在を知って以来、朝起きたらすぐに更新される問題をチェックしている。そして問題を解き、鈴木さんの解説を聞くのが朝の日課になった。

私はルーズリーフで問題を解いている。それをファイルに整理している。徐々に厚みが出てきた。それに伴い、私にとっての鈴木貫太郎といえば、元総理大臣ではなくYouTuber鈴木貫太郎になってきた。

今後もこの朝の日課を続けたいと考えている。鈴木さんにはこれからも元気に更新を続けて欲しい。

 

著書3冊

鈴木さんは今では著書を3冊上梓している。

『中学の知識でオイラーの公式がわかる』は実際に読んだ。一歩一歩積み重ねていけば遥かなる高みに到達できる。そんな数学の醍醐味を手軽に味わわせてくれる一冊だ。

 

 

受験生の皆さん。私は鈴木貫太郎チャンネルの利用をすすめます。毎日1問、しっかり取り組んでいけば必ず力がつきますよ!

 

 

(この記事は2019年に書いた記事に加筆したものです。)