2024年茨城県立高校入試・数学を解いてみた!

私立単願で県立高校を受験していない中3生から、県立入試の数学の問題を塾でやりたいとの希望があった。私自身もそろそろ解こうと思っていたところだったので、この機会に私も解いてみた。

 

(なお、この生徒は受験終了後も継続の生徒です。中学3年生は基本的に入試が終われば塾は卒業です。)

 

その生徒によれば、周りの県立を受験した生徒の中では「できた!」との声が多く、「やさしかった」というのが共通認識になっているとのことだった。

 

その生徒も「実力テストよりもやさしかった」との感想を述べた。

 

私も解いてみて同じような印象を持った。やさしかったと思う。全受験生が手ごたえを感じられた試験だったと推測する。

 

 

「やさしかった」理由は次の2点にまとめられると思う。

 

①難問とそれ以外の問題の難易度の差が激しい

 

難問の4問 (3⃣ (2) 4⃣ (2) ② 5⃣ (2)② 6⃣ (2) ② 23点分)とそれ以外の問題との難易度の差が激しい。4問以外の大半が基礎的な問題だ。

 

基礎的な問題ができれば5割、あわよくば6割というのがこれまでの相場だったように思う。だがこの問題なら7割もいけそうだ。

 

 

②難問4問のうちの2問もそれほど難しくはない

 

難題は4問といったが、そのうちの2問、3⃣(2) 4⃣(2)②は、そこまで難しくはない。最上位層はもちろん、上位層でもできた生徒は多かったと思う。この2問は「ぎりぎり難」と言えるレベルの問題だ。

 

5⃣(2)②は、グラフの交点を出す問題だから方針はすぐ立つ。だが、この問題の場合、そのグラフを書くのに手こずる生徒もいると思う。ということでやや難。

 

6⃣(2)②は難問だ。最上位層でもできる生徒は多くはあるまい。大半の生徒にとっては捨て問だ。

(なお、「空間は空間のまま分析できない→平面で考えるしかない→断面図をとれ」という、この手の問題を解くための基本方針が身についているかが6⃣(2)②を解くポイントです。)

 

つまり、難問は4問とは言ったが、そのうちの2問はそこまで難しくはない。

 

8割超えを目標にした受験生なら、そのうちの相当数が目標達成できたはずだ。

 

 

感想

上位層にとっては差がつきづらい問題といえる。選別が目的の入試問題としてこうした問題は適切なのだろうかとも思える。

しかし第一に持つ感想は、やはり基本が大事ということだろう。基本を固めていけばけっこうな点数が取れるようになっている。来年に受験を控える中学2年生にとって、特に数学が苦手な生徒にとっては、希望を感じさせる問題セットだったと思う。